見えるから見られる

中学生のころから自分がある程度人よりも周りが見えてしまう人間だというのは分かっていた。同じように周りが見えてしまう母親から色んな話をきいてきたせいか、もしくは、まわりに大人がいっぱいいたせいか、自分も一歩下がって他人を見てしまうようになった。自然と部活ではキャプテンをつとめていた。自分がキャプテンに向いているからではなく、自分以外の人がキャプテンになったとしてそれよりも外側からチームを見てしまうのが分かっていたからだ。チームに所属して1番辛かったのは、人数が多い分全員に気を配るのがほんとうに大変だった。これはキャプテンの仕事だけどキャプテンじゃなくてもどうせ勝手にいろいろ考えるだろうからキャプテンでよかったのかもしれない。チームスポーツだったので試合に出る、出ない、先生に気に入られる、気に入られないというのがでてくる(後者はクソだけどしょうがない)。その両方を見てしまう分、ひとりひとりがその時に何を考えているか、どういう気持ちなのか、どんな表情なのか、とくに試合前は敏感になってしまって、運良く試合に出ていた自分が出れない人よりも悩んで、寝れなくて、辛かったなんてこともあった。そして話を唯一分かってくれるのが母しかいなかったため毎日母にそういう話をし続けると今度は母がだめになってしまった。

こうして人を外から見てしまう自分だからこそ、自分も誰かに常に見られていると勘違いしてしまって、自由に行動ができない。例えば、服屋の店員さんに見られないようにお客さんがある程度いて、尚且つ、店員さんが少ない時にしか店に入れない。あるいは、コンビニで同じ店員さんに会いたくなくて(向こうはこれっぽっちも知らないのに)めちゃくちゃ遠いローソンまで行ったりしていた(服屋の店員さん、コンビニの店員さんは当たり前ですがひとつも悪くないです)。あと、電車も物凄く苦手で、常に誰かに見られている感じがして、長時間乗っているだけでほんとうに疲れる。これを友達に話すと、「自意識過剰じゃない？」とか「昔なんかあったの？」とか言われたので、とくに何も無いし、まあ自意識過剰なんだろなと思うようにしていた。けど、これが自意識過剰だとしても治せないということが大学生になって分かった。「他人はお前のことなんて何も見てないよ」と言われてもそう考えることが出来ないのは、多分自分自身が人のことをそう見ているからだと最近になってわかった。失望した。視野が広い分、困っている人がいたらいちばんに助けられることは自分の良いところだと思っている。しかし、反対に他人がなにをしているにしろ、常に自分の中で考えてしまっている。そんな自分がとても怖くなった。もっと怖いのはこれを治そうと思っても治せないこと。だから自分よりももっと外側から見ている人としか付き合っていけないのかと思うと怖くてたまらない。そして、友達も出来ない。相手の欠点がひとつでも見えると、関係を放棄してしまう。最悪だなと自分でも思うけど、関係を続けることが出来ない。そして軽い関係が1番苦手だ。その時だけの友達とか、大学で手を振るだけの関係とかそういうのがほんとうに出来ない。別にいいだろ大切な奴らだけ大切で、と前までは思ってたけど今はそうは思わない。海外に来て、価値観も文化も何もかも違う人達に沢山あって、分かったことがある。自分は異文化や異なる価値観も「理解」はできるけど、親しい友達にはなれないんだということに気づいた。勿論、なりたい気持ちはあるけど、何かが違うと自分から壁を作ってしまう。せっかくいい機会に恵まれているのに悲しくてしょうがない。

まず自分に出来ることは何かと考えた時に、驕らないことだと思った。意識的にそう考えたことは無いけど、知らず知らずのうちにそう考えてしまっている。自分はあまり率先して意見を言うタイプでは無いし、否定するタイプでもないけど、自分の中で勝手に判断しないのが大切だと思う。そして、他人をひとつの方向からだけでなく、違う角度から見れるようになるのも大事だと思う。決して人を馬鹿にはしないけど、自分の経験だけで、あ、この人はこういう人だと決めつけてしまうときがある。そのときに、また違う視点からその人を見て考えなければならない。ほとんどの場合｢考えなくていい」が正解だが、それは難易度が高すぎるので方向を変えてみる。それと、「友達」というのは自分の中で一生大切にする人という認識だったけど、｢あの時大切な時間を過ごした友達」を作ることはできるなと思った。自分の中の「友達」の定義をもっと広くすることで、よりいろんな人といい関係を築けるのかもしれない。20年と少ししかまだ生きてないんだからんなもん簡単だろ！これからだね^_^まだまだ時間はあるので、これを意識してやっていくぞ2020！(もう下半期)

読み返して、自分めちゃくちゃめんどくさくてきもいなと思ったけどそれに気づいただけ人間としての見込みはある、ということにしてくださいお願いしますキムアーレム🥛あ~~あ、シュガと深い話して~~