love ain't business🖇

偏見の玉手箱

否定されること 

 こっちに来てから4ヶ月が経った。初めて「ルームメートとの生活」をして4ヶ月が経った。ここに来る前の2年間は一人暮らしをしていたため、何もかもが新鮮だった。そのルームメートは10歳上の韓国人の女性(仮にJさんとする)。Jさんと4ヶ月住んで思ったこと、感じること、学んだことを少し書いてみる。

 

 Jさんは私がアメリカにきた次の日にやってきた。ルームメイトの情報は何もなかったため、どんな人が来るのか、どこの国の人なのかも分からなかった。ただ私はその時異国の地で外に出ることすら怖くて出来ずにいた。待っていると、Jさんがやってきた。彼女は私に英語で自己紹介してくれた。その後に韓国語で「もしかして韓国人の方ですか?」と尋ねてきたので「いいえ、日本人です」と韓国語で答えた。これが私たちのファーストコンタクトだった。彼女は韓国の公務員で一応勉強する目的で留学にきていると言った。幸いにも私は韓国に興味があって韓国語も多少話せたのですぐに仲良くなることが出来た。そして彼女も日本のドラマが大好きで私よりも詳しかった。彼女は外に出られなかった私をいろんなところに連れ出してくれた。英語も私より話せるし、何より10年分の知識が違った。

 そして私たちには大きな共通点があった。それはARMYということ。Jさんは去年の12月からBTSが好きだと言った。(ジンくんが好きらしいのでJさんにした)私は日本にいる間からアメリカのコンサートに行きたいと思ってローズボウル公演のチケットを取っていたのでそれを話すと彼女も行きたいと言ったので追加公演のチケットを取った。2人でコンサートに行けると思ってもなかったのでとても楽しみにしていた。しかし、コロナのせいで公演は延期になり、いまも新しい日程は決まっていない。2人でめちゃくちゃ落ち込んだけど、6月には2人でオンラインコンサートを楽しんだ。彼女は毎日英語だけでなく韓国語も私に教えてくれた。授業ではひたすら英語を話して授業が終わるとひたすら韓国語を勉強した。歌詞を訳したり、動画を訳したり。英語を学ぶことも楽しいけど韓国語を勉強することも本当に楽しくて、毎日とても充実していると感じる。私がいつも歌詞の意味を聞いたりするので「いつも付き合ってくれてありがとう」というと「私も歌詞についていろんなことに気づけて楽しい」と言ってくれた。本当に感謝しかない。

 最初のアパートの契約は2ヶ月だった。だけど私たちは当たり前のように次に「2人で」住む家を考えた。お互いがとても合っているんだと数日過ごして分かった。(私と一緒にすむメリットはまじで分からんが)彼女は実際に妹がいるため、なんでもお世話してくれるお姉さんである。もちろん自分でやるべきことはやるけど、困ったことがあったら助けてくれる。握力は私の方が強いので瓶のフタは私が開ける。それとJさんは方向音痴なところがあるので道案内は基本私の役目である。しかし、料理はほとんど彼女が作ってくれる。私は例により韓国料理が大好きなので毎日韓国料理を食べれていることが何よりも幸せである。たまに私が料理を作ることもあるが、日本食って名前がある料理が少ない気がする。あと1品で成り立つ料理が少ない。それに比べ韓国料理は山ほど名前がついた料理があり、毎日違うものを食べられる。だから料理の面はどうしても頼ってしまう。しかし彼女は料理をするのが楽しいと言ってくれるので良かった。それに加え、お互いにきっちりしているタイプではないため、過ごしやすいというのも一緒に住める理由だろう。

 そんなJさんと暮らして4ヶ月が経った。相変わらずオンライン授業なので2人で家にいる時間が圧倒的に多い。そんな中で最近感じることを書いてみようと思う。2人で会話する時基本的に韓国語だが、彼女はとても話すのが好きで、たくさんのことを知っていて私にいろんなことを教えてくれる。そのおかげで私の知識は増えたし韓国語の聞き取り力もだいぶ上がったと感じる。しかし最近、なぜか2人で話すのが疲れると感じたり、気づいたら悲しんでいる自分がいたりする。もちろんそれを態度には出さないし、自分ではほとんど気づいてなかった。しかしあることがきっかけで私の何かが爆発して些細なことで態度に出してしまった。そう言っても怒鳴った訳でなくただそっとその場から離れてしまった。その後1人でめちゃくちゃ泣いてしまった。こんなにストレスが溜まっていたことに自分は気づかなかった。泣いたのは多分とっさに文化の違いというのを理解できなかった自分が悔しくてだった。冷静に考えたら、どちらが悪いという話ではないというのがわかるのに、その一瞬では分からなかった。そして私はまた一つ学んだ。その喧嘩の内容は、本当に小さなことだったが、彼女が私の言った言葉に対して「いや、そうじゃなくて」と否定してきたことが原因だった。思い返せばよく彼女は「アニ」「アニヤ」「アンデ」と私が発した言葉に対して言ってきた。(アンデは少し意味が変わってくるが)もちろんそれは全部何気ない会話の中で言ってることであって、悪気なんて一つもないし、私自身も流していた。だけど、考えてみるとこの言葉たちが私を少しずつ傷つけていた。2人の会話の中心は主にJさんである。第一の理由は私の語学力である。聞き取りはできるけど伝えることがまだ苦手であるため、100考えて言葉を出す。もし、間違った伝え方をして相手を傷つけることだけはしたくないから。もう一つの理由としては私は聞くことが好きであること。だからと言って話すことが嫌いなわけではない。話し合いの中で意見を出すことも好きだしそうやって話を深めていくことが好きだ。一概にこれを日本人の特徴だとは言えないが、こういう人が多いと思う。(勿論話が聞けない人もいる)彼女がよく話してくれてそれを聞くのはとても楽しいし、私が質問するとちゃんと答えてくれる。しかし私はこうなんだと私が100考えて言った後に簡単に否定されるときがある。先ほどの言葉をまとめて「否定」と表すのは違う気もするが、私はそう感んじてしまっていた。私はこれが文化なのかなんなのか分からないが、個性であると考えることにした。理解しなければならないと考えた。少なくとも私は相手の意見を聞いて否定から入ることはしないため、それが違和感であった。はっきり言えるということはすごいことだとも思うし、必要な能力である。それは理解しているが、初めての経験で自分の心が対応するのが難しい。否定されることに慣れていないのかもしれない。部活では人間を否定され続けてきたけど、好きな人から否定されるのは何十倍も辛いものだと感じる。これを機にわたしも、わたしの言動をもう一度見直す必要があると考えた。私の何気ない一言や行動が彼女を傷つけているかもしれない。

 そして、最近もう1人インド人のルームメイトがやって来た。彼女も話すのが大好きですぐに仲良くなった。しかし3人で話しているときに私は会話に入れない。それは「話せないから」ではない。私は2人の話を100パーセントの力で聞いている。前述したように聞くことは楽しいし、学びにもなる。しかし、ずっと聞いているだけではさすがに疲れる。2人は何時間も話しているが、私には2人が会話しているように見えない。2人の言葉の始まりは大抵「Korean  people....」「I think Indian people....」といったような感じで、お互いが自分の国がこうだと言っている。そこに「In Japan, ,,,」と入っていくことは私にはハードルが高すぎる。お互いの国について話すのはもちろん素敵な事だけど、そこからもう一歩踏み込んだ話をしたいのにお互いがそれを止めているように感じる。私は2人に質問はよくするが、2人はお互いにも私にもあまり質問はしない。私は話を深めていきたいけど2人は広めていきたいんだと感じる。これが最近一番辛い。「あなたももっと話しなよ」と言われるけど、それが難しいんやで、、、と思ってしまう。私が未熟だからだというのもあるだろうけど、これはどうしたものか、、、難しい。誰か回答をください。これ、ほんとどうしたらいいんだろう、、、